観劇記録

エイチエムピー・シアター・カンパニー 「女殺油地獄逢魔辻」

エイチエムピー・シアター・カンパニー 「女殺油地獄逢魔辻」-感想-

原作・近松門左衛門『女殺油地獄』

作・西史夏

演出・舞台美術 笠井友仁

大川朝也

近松門左衛門原作の「女殺油地獄」。
これを基にしたお芝居。(…って考えていいんですよね…?不勉強なもので原作知らなくて…申し訳ありません…)

当タイトルは昔人形浄瑠璃で行われていた演目で、歌舞伎とかでも演じられる演目。それを演劇で観れるってすごく魅力的で大変楽しみにしておりました。

そしてもうむちゃくちゃ面白かったんですよ。
ただ、何が面白かったのかその時は分かんなくて、アンケートはもうなんとか言葉を搾り出しながら書いたので書き直しが多く汚くなってしまいました。
それが悔しくて悔しくて。自分の不勉強を思い知らされました。
軽く調べましたわ。『辻とは』まずそこから(笑)

辻って交差した道というか、十字路のことなんですね。
だから舞台が十字の形だったんですね。
そしてその辻で魔と出逢う。

「女殺油地獄」「逢魔辻」

誰があの辻で、どんな魔と出逢ったのか。

原作を知らないのでどこまでが原作で、どこがオリジナルなのか分からなかったのですが、有北雅彦さんの演じる『能勢の法印』と田口翼さん演じる罪人らしき『男』が出逢うところがオリジナルかなと。

能勢の法印が魔の象徴なんかな?
うーん、なんかそれは違うような気が…
どっちかというと後ろの方にあった仏像を魔の象徴としてるのかなぁ。うーーん。

能勢の法印は「人形も休ませてやらねば」とかメタ的なことを言ってて、最初は罪人を擁護するような匿うような風に見えました。
そして仏像がそれを許すように後ろから眺めてる。
そして最後は殺されてしまった原由恵さん演じるお吉がその仏像と出逢う。うーーーん。

まあ、けど当パン見たらこれ違うなと思いました。

罪人を擁護するんじゃなくて、罪を背負って生きていけと言ってるんですかね。
そして仏像はそれを許すのではなく監視しているんですねきっと。

ってことは魔=男で、それに出逢うのは能勢の法印か?うーん(笑)

感想書くのが遅くなって2週間後の今書いてるのですが、ちょうど京アニの例の事件が連日報道されています。
周りの人は「犯人は即死刑だろうな」って言ってて、僕は「いや何か、それはどうなの?死刑にして、それで済ませるのでいいの?」って思ってました。どうなんでしょうね。
この劇では僕なんかが考えても分からないような問題に答えを見出だそうとしてたんですね。そりゃ面白い訳ですよ。

そして大川が新たに調べて得た言葉「シュルレアリスム」

舞台美術の中に後ろで存在している仏像や人形のようにカクカクした動き、そしてそれとプロジェクションマッピングで映し出される家系図や浮世絵。台本のもつ不条理性。この辺りがシュルレアリスムを彷彿とさせるファクターになってたのかなと思いました。

水谷有希さん演じる主人公・河内屋与兵衛は自分が犯した失敗を他人の力を使って清算しようとし、断られ、衝動的に殺人を犯す。いやー、怖い。ご利用は計画的に。
本当に油まみれになるのかなと思ってたんですがまあそりゃさすがにね(笑)

人形のようにカクカクとした動き(恐らく人形をイメージしたというのもあるのではと思いますが)は、舞台上に静と動の瞬間が連続して生み出されとても幻想的な感覚になりました。
浮世絵のストロボ写真スライドショーみたいな?
最後の登場人物が人形に戻るところも凄かった。

長くなってしまいました。まとめます。
めちゃ面白かったです。
ありがとうございました。